○ンマでっかTVの見方
明石家さんまさんがMCを務めるフジテレビの某番組ですが、これをはじめとした医学にまつわるテレビは「疑って見た方がいい」かもしれません。
医学以外でも、多くの研究者がたくさんいて、そして論文を書き、雑誌に投稿しますが、信頼性の高い雑誌ほど審査が厳しくなり掲載のハードルが高いんです。(人生イバラの道!投稿する方にとってはかなり困難な作業なんです。ちなみに審査する方も大変です)。つまり信頼性が高く、審査が厳しい研究雑誌からの引用などの紹介なら、個人個人に当てはまらなくても、一般論として通用しますし、意見として使えると思われます。
○ンマでっかTVに出演している「自称専門家」が発言していることが嘘である、ということではなく、信頼性が低いかもしれない、ということです。理由として、引用元がはっきりしない、もし引用されていても聞いたこともない研究雑誌では説得力に欠けます。
ここまでだと「批判ばかりじゃないか!」「じゃあ何をもって医学の知識を得ればいいんだ!?」となりますよね?なので私の考えを聞いてください。
医療関係者ではない方が専門的な知識を知る術は、「信頼できる大学の教授クラスの地位にある(もしくは出身大学によらず高度な技術を身につけている、過去も現在も多大なる医療への貢献がある)人が書いた一般書」を読むのがいいと思います。
最近は信頼できる専門家の方々もテレビにも出演しているようです。TVは1つの番組を作るのに、手軽に配信できるSNSと違い、100倍以上の時間をかけているという良い面もあります。そういった番組に出演している方は「間違ったこと」が言えない立場にいて、「言葉に慎重になっている」から悪くない情報収取手段だと思います。まとめると、みるテレビや本、最近ではSNSを選ぶべき、ということになります。あくまで私の2024年7月末の私見になります。
P.S(postscript:追記) 先日「日本心臓リハビリテーション学会 総会」に出席してきました。そこで臨床心理士の方の講演が私の心に刺さったので紹介させてください。「患者さんとのラポール形成(信頼関係を築くこと)に大事なのは『丁寧な口調、規律正しい振る舞い』と数年で分かりました」、という発表でした。「鬼滅の刃」にも炭治郎が、誇り高く生きるということを噛み砕いて伊之助に、「自分の立場をきちんと理解してその立場にあることが恥ずかしくないように正しく振る舞うこと」という台詞を思い出しました。
一宮きずなクリニック
院長 福田 大和