令和4年年頭にあたり、日頃よりお世話になっている関係者の皆様、スタッフの皆様にご挨拶を申し上げます。
ダイヤライフ福祉会も開設20年を数え、昨年度は20周年誌を、刊行することが出来ました。素晴らしい出来具合と温かいお言葉を頂戴いたしました事、心よりお礼申し上げます。
思い起こせば、いつの世も激動の時代でした。20年の歴史を共有して頂いた方々が、こんなにも多くいることに感銘を受けております。
今日があるのも、毎年・毎日、今の時代がどういう状況にあるのか、将来はどうなるのか、私たちに求められている事は何であるのか、常に考え実行してきたからだと思っています。
さて今、新型コロナ感染症という新たなハードルが立ちはだかり更に大変な状況ではありますが、大きな時代の流れには変わりはないと考えています。外出しにくくなって受診者や利用者が減少した、面会も容易ではなくオンラインでの業務が増えた。こんなことはありましたが、これらは表面的な変化に他なりません。最も本質的な変化は、患者さんや利用者の方が自身にとって本当に価値あるサービスを選ぶようになりつつあることです。今までは既存の医療・介護サービスに患者さん・利用者さんが合わせる形でしたが、これからは何を求められているのか、真のニーズは何なのかを考え応えていく事が最も必要です。取り残されれば、コロナ禍をきっかけに切り捨てられる事になるかも知れません。
これから日本の人口は減っていきますが、65歳以上の高齢者人口は2040年まで増えていきます。少子化も長らく続いていく中でこれからの医療・介護をどう支えていくか、これが大きな課題です。厚労省は「全員参加型在宅医療」の旗を振り始めています。多くの病院が在宅医療に参入することを目指しています。本音はやりたいとは思っていないのでしょうが、それでもやらないと病院の経営が成り立たない状況に直面しているのです。待っていては患者の来ない時代が来ると思われるからです。
介護や福祉も同じです。大きな施設で待っている時代はすぐに終わります。真のニーズを知り、家まで出向いていくサービスが多くなります。この事は、今後の利用者獲得に大いに競争が生まれ、全ての団体の経営が困難になる事を予想させます。私たちは地域包括ケアの一員として更にサービスの質・個別化を向上させ、地域との密着を進めることが必要です。今後は地域に分散していけるような事業を目指す必要があると考えます。また、地域包括ケアの対象は単に高齢者だけに限りません。本来はすべての人が対象です。地域で生活するために医療や介護を必要とする人、今の元気さを維持したい人も対象なのです。予防事業と言えるかもしれませんが、そのような事にも是非取り組んでいきたいと思います。
人にはいろいろな考えがあり、皆さん違うと思います。若いころのように元気でないと満足できない人、今より少しでも良くなれば満足できる人、独立した生活を望む人、家族や友人との触れ合いを好む人、様々です。しかし、皆さん社会の一員として役割や生きがいを求めています。私たちは真心をもって幸福や健康に寄与したいものです。
今年も、全員一丸となって、協力していきましょう。
最後に本年が皆様にとって良き一年であることを祈念いたしまして年頭のご挨拶と致します。