すこやか通信-2023年7月号-

「ドイツを駆ける ~ベルリン編~

 やっとの思いでベルリンに着いたのは、夜の10時半であった。日本で言えば京都から東京まで新幹線で6時間かかったことになる。とにかく、ドイツの首都ベルリンに到着。大都会をイメージしていたが、ベルリン中央駅は薄暗く、街全体にひっそりと感じた。ぽつんと屋根が光っているのが、国会議事堂だけ。国全体で節電をしようという国民の愛国心はかなりのものだ。無駄なことは省くという合理的な国民性だと感じた。タクシーでホテルに向かったが、タクシーのドアも自動で開かない。すべて人力だ。ホテルに着くと、大きな白い熊の石像が待ち受けていた。ベルリンの象徴だと言う。ベルリンとベアー(熊)、取って付けたような組み合わせである。ホテルのトイレにはウォシュレットはない。徹底して無駄を省くという考えだ。40階に泊まったので、エレベーターがあっただけでも、有難い所だ。 とはいえ、エレベーターも揺れる。日本の技術を改めて思い知った。

 ベルリン二日目は市内観光を楽しんだ。
 ベルリンの壁、イーストサイドギャラリー、ブランデンブルグ門、博物館島、ベルリン大聖堂、国会議事堂など、見るところは多い。特にベルリンの壁後は当時の冷戦を今も物語っていて、凄まじいものを感じた。

 ところで、ドイツの医療・介護情勢だが、大病院では外来診察はしていない。まず、かかりつけ医に診てもらうのだが、薬は限られていて必要最小限。肺炎にならない限り、抗生剤は投与してもらえない。みんなネットで外国から買っているらしい。大きな病気だと疑われて初めて大病院に紹介を受ける。国民の税金は50%以上。医療費は税金で賄われているため、無駄遣いはできない仕組みだ。
 介護は日本より手厚いように思われた。家族を自分で介護する場合、日当が払われるからだ。仕事を辞めて、或いは、休んで関わる人が多い。そのため、日本に比べ介護施設も少ない。ただ、最近は要介護認定者が日本とほぼ同じ割り合になり、今後については国も頭を悩ましているところだ。最近知ったことだが、農園では、動ける要介護者を預かり、一緒に働いているらしい。それでも、介護施設と認められ、介護料が支払われ、運営していけるのだとか。日本からも多くの視察団が向かっているので今後は同じような仕組みが日本にも誕生する可能性がある。

 さて、夜は横矢さんのやっている「つくしや」なる日本料理店に招待された。丁度、原宿の大通りという場所である。若い人が頻繁に行きかう賑やかな場所だ。50席ほどの大きなお店だが満席だ。日本料理という事だがお寿司はやっていない。近くにも日本料理店があるため、若者にマッチしたものだけにしているとのこと。お好み焼き(チーズやお餅、いろんなものが入っていてジャパニーズピザといった感じだ。)丼もの、皿鉢料理、漬物等があって簡単なものだが、若者にはバカ受けらしい。アルコールは日本酒がずらりと置いてあった。清潔感溢れるお店は従業員もみな若い。音楽を志して日本から来た学生や、ベルリンに居ついた人たちが集まっているのだ。
 私達も、昔話に花が咲き、すっかり酔っぱらってしまった。
 御礼というわけではないが、日本に帰ってから、店名の入ったはっぴをお送りさせてもらった。