すこやか通信-2021年2月号-

一宮きずなクリニックの決まりごと

 もう4年半が経とうとしています。開業自体が青天の霹靂でしたので「どうなるのか」と思いながらも同時に「どのようにしたらいいか」を考えていたと思います。

 私は高知県の大病院で働いた経験がありません。ただ京都第一赤十字病院、徳島大学病院、四国こどもとおとなの医療センターという、「そこが断ると次に行くところがないので、断ってはいけない」という病院でしか働いたことがありません。チーム医療とは医師が医師以外の職種と働くことも指しますが、こういった病院では医師同士のチーム医療が非常に重要です。これが出来ないと、いわゆる「最終拠点病院」では長く働けません。

 一宮きずなクリニックでは、私は指のエコー(関節リウマチの診断)、筋膜のエコー、乳腺のエコーまで、睾丸のエコー以外全てを出来るように研鑽しましたが、流石に今は「心臓」「腹部」「甲状腺」「頸動脈」に留めています(下肢静脈も時間がかかるため中止しました)

 米国留学時にボスから言われたのは、日本人はよく、report、connect、discussion(報告、連絡、相談(ほうれんそう)が大事だというが、私のラボ(研究室)では駄目だ、逆にしろ。まずは相談をしろ、そして、その結果を報告することが合理的だ、と徹底されていました。逆にこれさえ守れば怒られることはありませんでした。この考えに感銘をうけた私は、クリニック内で「自分で判断せず、私はめんどくさがらないから、必ず最初に相談をするように」を徹底しています。これはスタッフを守るためでもあります。私に伝えたことで、責任は全て私になるからです。 逆に意見をだしてもらって、いいものがあれば採用を早くするようにしています。 なにからなにまでするクリニックですが、職員の勉強にもなればと思い定期的に勉強会もしています(最近できていませんね、すみません)

 地域医療も大事です。ただ、このクリニックでないと、という最終拠点病院や大学病院の優れた医師と同じ診断ができるように日々研鑽しております。それが地域医療につがなると思っています。

一宮きずなクリニック 院長 福田大和