令和2年度入職式

令和2年度入職式を開催しました。新型コロナウイルス流行に伴い、例年より時間短縮をする等、対策を行い開催しました。

今年度は4名の新人職員が入職しました。 これから一緒に頑張りましょう!

福田理事長より歓迎の言葉

 令和2年の入職を迎えられた皆様、おめでとうございます。

 まず、最初に私はダイヤライフを始めるにあたって、医療と福祉は一つのものだと思って始めました。色々な職種の方がいますが、垣根のないような仕事をしてもらいたいと思っています。みんな目標は同じで、患者さん・利用者さんに幸せになってもらいたい、いい生活をしてもらいたい、というのが私たちの思いだからです。それは皆さんも同じだと思います。

 私たちの基本的な方針は、治療をしたり、介護をしたり、話をしたりする時、患者さん、利用者さんが自分の家族だったらどうなのかなと思うようにしています。ダイヤライフの基本方針である、「皆様は私たちの家族です」という言葉は、私の気持ちをそのまま出したものです。皆さんが何か迷った時は、自分の親だったらどうしたらいいのか、自分の取るべき態度はどうなのか、みんなそれぞれ違うと思いますが、皆さんが思った通りでいいです。自分が子供だったらこうしてあげるのに、孫だったらこうしてあげるのに、と思ってやって下さい。ですから制服はありません。皆さんの個性がそのまま出ればいいかなと思って制服は作りませんでした。

 皆さんは今日からプロとして、仕事に入る事になります。プロっていうのはどんな事だと思いますか。私はプロというのは、お金を貰う事だと思っています。どんなに知識があって仕事をしていても、例えば音楽を聴いてもらっても、お金を貰わないとプロではないと思っているからです。皆さんは給料、ボーナス、色んな形でお金を貰います。なので、これからする仕事はプロとしての仕事になります。いくらやってもアマチュアではないので、仕事内容も違うし責任も伴ってきます。タダでやればボランティアです。失敗しても許されます。プロになると、1年目だから仕方ないと思ってくれる人はいません。介護を受ける側からすると、この人が一番と思って頼っていますので、そういった意識でやってもらいたいと思います。ここで私が思うプロフェッショナルの心得をお話したいと思います。

 一つ目は、利用者さんを第一に考えるという事です。そして自分を二番目、あるいは三番目に思う事が大事です。例えば、カレーを食べます。自分はカレーにはソースが一番美味しいと思い、おすすめするとしますが、利用者の方が醤油が良いといえば、それは醤油なのです。自分の考えを押し付けたりするのはプロではないのです。相手が一番喜ぶ、満足できる事をするのが、プロだと思っています。

 二つ目です。プロになった場合は専門的な知識を持って下さい。自分の専門性が誰にも負けないという自信と自負を是非もってもらいたいと思います。それには、色んな先輩もいますし、ここでは勉強をしたり、スキルを上げるようなシステムもありますから、皆さんそれを利用して、そう言えるように努力してもらいたいと思います。

 三つ目は、コミュニケーションの力をつけてもらいたい事です。相手に話をしている時に相手の気持ちが分からないと、相手にとって一番良い事は出来ないと思います。色んな角度からその人がどう思っているのか、或いは、何を期待しているのか、それを聞いてあげる事が大事だと思います。例えば、桜が好きな方がいます。桜が好きという事だけではなく、どうして好きなのかを知る事が大切です。初恋の思い出の時桜が咲いていたとか、子供の入学式・卒業式をした時に咲いていたとか、自分は桜を植えた事があるから好きだ、とか色んな思いや、その人の言葉を理解し、くみ取って、介護をする事が大事じゃないかと思います。

 四つ目は、期待以上の事をする事です。皆さんが朝出勤して退勤するまでに、自分のやる事はすべてやりました。これはプロとは言えません。私たちが思っている以上の結果を出す、或いは、期待以上の驚かすことをしてほしいと思います。今日私は、福田病院の食堂でご飯を食べました。食堂を入った真ん前に大きな桜が花瓶に飾っていました。これは栄養士が持ってきてくれていたのですが、私はびっくりしました。あぁ、桜の季節なんだなとも思ったし、すごく食事も美味しく感じました。驚かされたと同時にこの人は栄養士としてプロだなと思いました。ちっちゃい事でいいのです。おっ、と驚かすことがあると、この人は信用できる人だな、色んな事をやってくれるんだなと期待されます。そういう人になってもらいたいと思います。

 最後の五つ目は、皆さんがいつまでも笑顔を絶やさずに、前向きな考えを持ってもらう事です。そうすれば諦めるというような事もなく、楽しくやっていく事が出来ると思います。嫌な事があっても、嫌な顔はしないでやっていると、意外とその神髄も分かってくるし、楽しさも分かってきます。仕事に来るときに、楽しいから行こうと思えるような職場じゃないと皆さんの仕事は長続きしないと思うので、いつも楽しく仕事が出来るように、そしていつでも諦めないように前向きな姿勢でやっていってもらいたいと思います。

 今日は私の餞の言葉として、私が思っている事をお話しました。何かの時に、皆さんのお役に立てばと思いますので、これからもよろしくお願いします。本日はおめでとうございました。

社会福祉法人秦ダイヤライフ福祉会

理事長 福田善晴