福田理事長のすこやか通信-2019年8月号-

第32回全国有床診療所連絡協議会総会

  7月26日、台風6号の北上に合わせるように関東に向かうことになった。7月27・28日に群馬県高崎市で開催される第32回全国有床診療所連絡会総会に出席するためだ。地域包括ケアの中核として在宅医療を支える、ケアとキュアを担う診療所、積極的に急性期医療の一翼を担おうとする診療所、2つのタイプにスポットを当て、かかりつけ医として地域で活躍する先生方の講演とシンポジウムを行った。毎年のことだが、医師会長が出席していることには驚かされる。医師会としても大切なイベントと考えているらしい。

 国も医師会も今後の地域医療の核として有床診療所を考えているが、採算性の問題で年々減少する有床診療所の今後に不安を抱いているのだ。そこで今回の役員会では、現在の状態を改善するため、新たな提言書を作成し、厚労省に提出した。厚労省内の委員会でも前向きに検討するということであった。

  それはそうとして、群馬と言えば、パワースポットの榛名(はるな)神社や世界遺産の富岡製糸場が有るが、短時間では何処にも行くことが出来ず、残念であった。食べるものくらい群馬らしくと思い、会場近くの割烹店に行き、ご当地に名物を頼んでみることにした。ところが、群馬にはこれと言ったものはなく、ひとめぼれ「おっきりこみ」(きしめん)串カツ、カレーうどん程度であった。魚はといえば富山からの直送であったが、高知のものとは比べ物にならない。残念ながら不発だ。いい食材の有る高知県に住んでいる事に納得して一応、食事の話は措きたい。

  今回の総会で驚いたことは、各県の人が、私が誠和園(救護施設)を開設することを知っていたことだ。他の件でも救護施設は採算が合わないのか、民間移管の波が押し寄せているらしい。救護施設とは何なのか?なぜ受けたのか?採算はどうなるのか?続け様に聞かれるのだ。成るようになるさ、必要だからやるだけ、とも答えられず、上手くいっている例を取り上げて説明した。逆に、心配になったのは当方である。ともかく皆で参考にしあってやっていこうと言うことで落ち着いた。同じ立場の有志がいることも心強い。

 台風の過ぎ去った晴天のなか、新幹線に飛び込んだ。真夏でもないのにとんでもない暑さだ。大宮、浦和、高知は遠いなぁ。